カメリアの記事

意味があることやないことを綴ります

落書き - 全ての感情の根源――恐怖

感情の奥の奥を突き詰めれば恐怖と安楽にたどり着く。どんな感情も元を正せば恐怖と安楽なのだ。恐怖と安楽は同じ直線上にあるプラスとマイナスだ。恐怖から逃れようとすることは同時に安楽を求めることに等しい。このことから感情は恐怖のみで語ることが可能だ。

例えば優しさは自分が傷つけられる恐怖から逃れるために他人をもてなす感情だ。または小動物に優しさを見せるのは自分より弱い者を愛でることで自分の優位性を再確認して安楽を得る、つまり恐怖から逃れる行為に他ならない。

例えば凶暴さは自分が傷つかないために他者を害してしまおうという感情だ。他人に恐怖を感じるからこそ凶暴になって襲い掛かる。他人に恐怖を感じさせる行為は、つまり自分が恐怖を感じていて、それを撥ね除けるために行うものと言える。

我々が地球上に生物として発生したとき、光に安楽を感じ闇に恐怖を感じる植物性の化学変化だった。という考えができる。このとき既に感情の萌芽があった。感情とは言えない単に闇から逃れ光に寄せられる化学変化でしかなかったにせよ、だ。

こういった物事から僕らの感情は全てが恐怖に帰依する。恐怖が全てだということだ。だからといって悲観的になることはない。僕らの優しさが恐怖の裏返しでしかないからといって卑下するものではない。哲学的になるけれど、優しさが恐怖の裏返しであるという実感はないのだから。そのように感じられないのだから気にする必要はない。ただ、ドライに精神を分析する際のツールと捉えればいい。あらゆる感情を恐怖で語ることで容易に深い洞察がえら得るのだから。