カメリアの記事

意味があることやないことを綴ります

思考日記 - ろくでもない家系

日本海テレビ部長の横領のニュースが、食卓の向こうのテレビから流れてくる。母が言う。どうしたらそんなことができるのか分からない。賢明な父は適当に相槌を打っている。批難はしなかった。父は物をパクることがよくあるからな。そして母もパクったことがある。両親は泥棒なのだ。そういえば祖父が駅の立ち食いそば屋からパクった丼が毎日のように使われている。祖父は泥棒なのだ。そういえば伯父と食堂に行ったとき何かパクってきて見せびらかしていたな。伯父は泥棒なのだ。そういえば僕は友達の玩具をパクったことがあるし、スーパーで値下げの札を貼り替えて買いものしたことがあるな。僕は泥棒なのだ。泥棒の家系。犯罪者の家系だ。

横領なんかもそういうところから生まれるんだよ。最初は小さなことだったかもしれない。だけど慣れて味を占めると派手になっていく。犯罪なんてみんなそうだ。僕としては誰も彼もに犯罪の芽があると言いたいけれど、はて、みんなが犯罪者の家系に育っただなんて言えないし。