メインマシンは昨年の秋に組み立てた。「中の上」を目指して構成したものだ。第 12 世代 Core i 7 、 32GB メモリ、 読み取り最大5,000MB/s 書き込み最大4,000MB/s の SSD 。価格的には CPU が格段だが、分野でのクラスとしては SSD に奮発した。僕の用途には何不自由ない仕上がりだった。満足していた。しかし先日購入したサブマシン、 4 年型落ちのノートパソコンと比較してスリープに入る速度も復帰する速度も負けている。
確かに条件は違う。メインマシンは半年使い込んでいるし、 HDD が 3 本接続されている。方やサブマシンは 4 日しか使ってないし、ストレージは SSD だけだ。条件が違う。でも腑に落ちない。 4 年型落ちのマシンに対してこのざまではメインマシンの沽券に関わるじゃないか!
2 万 6000 円だ。 2 万 6000 円あればメモリを倍にして SSD は 4 割増しの速度になる。何も CPU を換装しようって言うんじゃない。 GPU をデカくするんじゃない。ちょっとメモリとストレージをいじるだけだ。その上で Windows をクリーンインストールするだけで見違えるような性能を見せてくれるはずだ。払えない額じゃない。やっていける。ちょっとローン返済が遅くなるだけだ←。
ううっ……。年金は先日入ったばかりで次は 2 ヵ月後だ。その年金の半分を使ってサブマシンのノートパソコンを買っている。母に無心しないとローン返済もままならない。それなのに買えるわけないだろう。いや、考えてもみろ。かつての文豪たちはみんな借金に苦しんで生きていたじゃないか。僕だって小説を書くんだから借金くらい。お前、本気で言ってるのか? うっ……、だって欲しいんだもん。
葛藤の渦の中で戦っていた。自作パソコンなんかにしなきゃよかったんだ。自由度が高くていくらでも性能アップできてしまう。ノートならこんな苦しみに煩わされることはなかったはずだ。ああ!
という僕の心境だ。思っていることを文字にしてみれば物事がはっきりして解決するかとも思ったが、結局状況に変化はない。今にもAmazonに発注してしまいそうだ。早く寝てしまいたい。
もう買うことを決定している自我を、必死の抵抗で超自我が押しとどめている。まさに葛藤。この対立を小説制作に生かせさえすれば。いや、なんて安っぽい葛藤なのか。いやいや、葛藤なんてそんなもんさ。
とか言いつつAmazonをのぞいたら目当ての商品が残り1点になってて慌てて買ってしまった。Amazonに騙されているのでは、という思いもありつつ、しかし自我、というより本能に御免状が渡された形となって一も二もなく注文してしまった。いや、まだ SSD は注文してないから許して。