カメリアの記事

意味があることやないことを綴ります

FW No.14 - 毛布

今の時期は毛布の出番が多い。僕の二枚ある毛布の片方には、いたるところにガリガリが着いている。前に飼っていたネコのゲリグソが乾燥したものだ。ネコは去年の秋頃に死んだ。僕は思い出の品を取っておくような趣味はないつもりでいるが、実際には捨てられない物などがあるし、思い出の品として保管している物もある。なんだ、普通にあるんじゃないか。いや、気分の上ではないんだよ。毛布のガリガリは思い出の品だ。愛おしい。ゲリグソといっても毛布の上でしたっていうか、常に漏れ出ているゲリグソが毛布にも着いたという感じだ。茶色の毛布なのでほとんど見えない。肌触りがすべすべで心地いい毛布で、ガリガリはアクセントだ。何かの際にはあっさり捨ててしまうのだろうからドライだな、と思う。毛布はいい印象がなかった。子供の頃に見た毛布の印象が悪かったのだ。暗い赤とオレンジの二色で陰の気質のある模様だった。手触りもゴワゴワしてよくないし、布団より薄手だから暖かいというイメージも湧かない。陰鬱な感じがした。実際に使ったこともなかったし。大人になって、世の中にはいろんな毛布があることを知って視界が開けた気がする。毛布というのはなかなかにいいやつだ。程々に暖かい。冬には暖の足しになる。手触りのいい製品もあるし。今では手放せないアイテムの一つだ。