若いうちは達成のために頑張るとか、将来のために頑張るとか、今ではないいつかのために努力をすることしかできない。何かを得るために対価を払うやり方しかできない。「幸せな今」というものが分からないからだ。それはそれでいい。今の時点で可能な幸福を求めればいい。だけどいつまでもそれでは駄目だ。
「幸せな今」が分かるようになったら、「幸せな今」を絶やさず続けるようにするのが望ましい。今を対価としていつかの幸せに希望を見るのではなく、ただ今が幸せであれるようにする。達成のために頑張っている今が、将来のために頑張っている今が、そのものが幸せであれるように。
日常的に無理をしてはいけない。それでは続かないから。今が幸せでなくなるから。「今」を見つめるのがいい。注力すべきは、重視すべきは、今だ。今を丁寧に生きることが、長く幸福でいられる方法だ。アクセルを踏み込んで高速走行のスリルを楽しむのではなく、低速巡航でのんびり景色を楽しむ。そういう生き方を模索するのが幸せを得る確かな方法だ。