最初に、脚本を書く手順が簡潔に解説されます。このことを念頭に後に続くインタビューを読むと分かりよいように思います。
この本の大部分では、アニメーションの脚本に関わる人たちが、制作に向ける考え方や取り組み方を語っています。アニメーションの世界での脚本や脚本家の立ち位置などが垣間見えます。具体的な作品名を出して、その制作過程でどのようなことがあったのか、何に注力したのか、そういった生の声を聞くことができます。
以下に僕が気になってメモしたものを載せておきます。
- 物語全体のストーリーよりシーンの面白さを優先させ、シーンの面白さのためにはストーリーの変更も辞さない
- シーンの意味が重視される
- 脚本家としてシーンの意味を表現するのはセリフ(脚本=セリフ)
- ト書き(情景描写)は絵コンテの参考程度
- 脚本を他のメンバーが読むと新しい解釈が生まれる、というのが当然のこととして認識されている
- アニメの脚本では監督やその他の人の意見を取り入れてブラッシュアップする
- 書いたものがそのまま採用されるとは限らない
- 自分の個性を出すということ
- 加藤陽一
- プロジェクトの目的を達成するために、アニメとして実現すべきポイントは何なのか
- 視聴者に楽しんでもらうポイントは何か、それはどうあるべきか
- そのポイントを満たすためのシナリオの条件は何か
- そのシナリオの条件を満たすためのキャラクターは?
- そのキャラクターのセリフや掛け合いのあり方は?
- 情報を効果的に誤解なく伝えるにはどういう形、どういう順番にするか
- セリフにはキャラクター内面の特徴を与え、誰のセリフか書かなくても分かるようにする
- セリフだけでシーンの状況が分かるようなものを書く
- 流行の移り変わりが早く常に学ぶ必要がある
- アニメーションの脚本の世界はシビア 高度なテクニックを使いながら自分らしさを出さなければならない
- プリキュアのような一年物ではキャラクター一人一人を描くエピソードがある
- 万能な便利屋より一点突出した人が生き残る
- 自分の長所と短所をよく見て何をウリにするのか意識する
