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カメリアの記事

意味があることやないことを綴ります

ストーリー展開の引き

読んでいるその時点での引き込む力の強さ。例えば単なる日常の描写では弱く、スリルが高まると強くなる。他方で、この引きには味わいの違いがある。

文芸寄りだと落ち着いた引きが続く。先にあるクライマックスからじわりと引っ張られ、胸の奥にともした小さな火で照らしながら読み進める。

ラノベ寄りだと常に引きが強い。描かれる物事や展開そのものがデフォルメされ、スマホに表示されたボタンをうっかりタップしてしまうように反射的に読み進める。

これらの引きの違いと区別したいのが、好みによって引かれる先が異なるということだ。引きとは読者としての関心だ。関心の持てることが書かれていれば引き込まれる。人によって関心事には違いがあるので、例えば好みのジャンルがあったりする。引きの味わいと対比するなら、引きの色合いとでも言えるかもしれない。