2023-01-31 千年は長い。人の人生のおよそ十倍だ。親子の代替わりで考えれば五十代くらいになるだろうか。千年といえば僕の大好物である中世ヨーロッパの期間が千年だ。5世紀から15世紀まで、およそ千年が中世ヨーロッパだ。中世ヨーロッパと一口に言ってもこんなに長い期間を指している。中世ヨーロッパ風ファンタジーなんていうのも実のところ漠然とした概念だ。千年分の文化やなんやがごっちゃに語られる。古代ローマが崩壊して田舎の農村の人たちは竪穴式住居みたいなところで暮らしていた時代が5世紀だ。それに対して15世紀は近世が目前。貴族文化が開花して華やかなイメージのある時代だ。ぜんぜん違う。これが一緒くたになるのだから面白い話だ。千年といえば何だ。千年といえば千年王国? そんなのあったっけ。千年といえばミレニアム。何かが起こりそうな感じがする。でも21世紀になっても特別なことは起こらなかった。最後の審判が行われて神の国がやってくることもなかった。恐怖の大王も降ってこなかった。まぁよかったんだろう。千年といえば千年前。いつの時代だろう。西暦1000年くらいか。日本の歴史はとんと分からない。何時代なんだ。平安時代くらいだろうか。ヨーロッパで言えば盛期中世ヨーロッパというころだ。城がいっぱい建造された時代だ。僕が好きな中世ヨーロッパだ。封建制が強い時代だ。王より諸侯の力が強いくらいだった。でもその後には王の力が強くなって中央集権になっていくんだから王は頑張ったね。さて、千年。なんて漠然としたテーマなんだろう。書くことがない。千年といえば、千年先の未来。そんなに先の未来なんてさっぱり分からないな。人類は上部構造へ移行できているだろう。今の人類より崇高な存在になっているといいな、と思う。楽園追放みたいな世界になっているかもしれないな。しかし、僕の書く小説の中で千年というとなんだか短い期間のように感じてしまう。古代遺跡がいつ作られたのか。それが千年前と設定するとなんだか安っぽく感じてしまう。最低でも2千年前くらいにしたい。