カメリアの記事

意味があることやないことを綴ります

FW No.91 - のり

2022/08/19 のりとは接着効果のあるのりだ。初めて出会ったのりは原色の青みたいな色のチューブに入った白いのりだ。祖父が使っていた。家計簿を付ける際にレシートを貼っていたような気がする。何にしても僕が初めて出会ったのはそののりだ。穀物か何かから作られたのりだが変な匂いがしていた。同じようなのりは幼稚園にもっていく道具にも含まれていた。小学校だったかもしれない。どっちだったか、その道具の中にずんぐりとした、原色の黄色みたいな色をした入れ物に入っていた。こんなにたくさん使うものかと今なら思う。のりにしては巨大なものだった。子供がべったり使えば案外にすぐなくなるのかもしれない。それからアラビックヤマトののりにも出会った。縦に細長い容器に入って蜂蜜みたいなのりだ。これはなんだか甘いような匂いがしていた。使い差しのこれはしばしば容器ののりが染み出す部分にごねごねになって固まったのりが付着していて取りたくして仕方なかった。母の実家の商店にあったもので、僕が勝手に触るわけにはいかなかった。こののりはあまり好きじゃない。好きかどうかという話をするなら、前者ののりは好きだ。大好きな祖父母と過ごした時間を思い起こさせる。当時は退屈がってばかりしたし、物事を理解する能力が著しく低かったから、当時の僕は何も分かっちゃいなかったけれど。それから年月が経ってプリットというのりに出会った。スティックのりだ。友人が使っていた。先進的なイメージだ。こいつはちょっと刺すような匂いがある。この匂いは好きじゃない。類似商品も含めておおよそ使い勝手は他ののりよりいい。比較的いいというだけで、僕はあまり満足していないけれど。若干ねばってスティック胴体よりはみ出したりする。スティック胴体と同じ太さに塗れるとうれしい。まぁだいたいは塗れるのだけど。スプレーのりを見たときは驚いたものだ。これまでののりとは一線を画す塗り方だからだ。のりを塗るのはべっとりとして地味な作業だ。スプレーのりは違う。シューッと音を出しながら広範囲にいっぺんに塗ってしまう。はみ出る範囲が広い。大雑把といえば聞こえが悪いがワイルドな思い切りのいい塗り方だ。人が使っているのを見ただけで自分で使ったことがないのが悔やまれる。まぁ使う用途がないのだから仕方ないけれど。一度は使ってみたい気もするが、ちょっとコツが必要かもしれない。何度か使っているうちにうまく塗れるようになると思う。他にはのりと言えるのかシート状ののりもある。修正テープののり版だ。セロハンみたいなテープの上にのりが載っていて器具とセットになっている。器具を押しつけて引いてのりを付着させる。面白いことを考えるものだ。こうしてみてみると、のりにはいろんな種類がある。主に塗り方の違いだろう。用途はほぼ紙だ。紙以外も接着するとなると、のりと言うより接着剤になる。塗り方の違いでのり自体の成分が変わってくるのも面白い。塗り方に合った最適な材質になるのだ。材質が変わったからといって、のりの性能にはあまり変化がないらしい。少なくとも使用上は関係ない。実際にはいろいろあるのだろうけど、紙という比較的状態が固定されたものに使うからだろう。例えば紙が濡れることをあまり考慮する必要はない。この先まだまだいろんなのりが出てくるのだろうか。地味に楽しみだ。