行頭の字下げはこの文の先頭にある 1 文字分の空白のことです。行の始まりにはこの空白を入れる必要があります。空白を入れることを「字下げ」と呼びます。なぜ字下げするのかというと、文がページの下端で終わってしまった際に(縦書き)、次の文は改行して新しい行なのか、そうではなく続いているのかを明確にするためです [1] 。
さて、僕は字下げ不要論者なので 2 行目からは字下げしません。字下げが不要になるには条件があります。下の 2 つです。
- 行が変わることを空行で表現している
- ページの概念がない
昨今のウェブ小説の多くがこれに当てはまるはずです。 1 について詳説する必要はないでしょう。字下げの代わりに空行を使っているのですから、字下げは不要です。それでも 2 の条件が必要です。ページの先頭か最後尾に空行が来たとき、空行が明確になりませんから。
ということで字下げは不要です。上記条件に当てはまっていれば、字下げがなくとも記述された本文を正確に読み取ることができます。行頭の字下げは不要なのです。
脚注
- 三田誠広著「ワセダ大学小説教室 天気の好い日は小説を書こう」 ISBN 4-08-747175-6 p.164
原文には次のようにあります。「行の頭を一字下げてください。それから改行したら、次の行の頭も一字下げてください。――(中略)――これはなぜかというと、行のいちばん終わりで終わってしまった時に、次の行が改行なのか、続いているのか、わからなくなるからです」