カメリアの記事

意味があることやないことを綴ります

感情移入する、しない

登場人物に感情移入する人としない人がいるそうですね。僕自身はすっかり感情移入するタイプだと思っていたのですが、考えているうちに分からなくなってしまいました。それにしても、世の中ではどちらのタイプが多いんでしょう。

例えば、自販のジュースが売り切れていたからといって激怒する主人公(前後関係はないものとして)に感情移入するでしょうか。自分がするような気はしませんが、感情移入しやすい人にとっては何か感じるところがあるのかもしれません。

例えば、主人公が作中で苦労して作り上げたものを上司が取り上げで自分の名前で発表したら。怒りなのか、悲しみなのか、感情の空白なのかは分かりませんが、強い衝撃を受けそうです。感情移入しにくい人にとっては、感じるところがあるにせよやはり他人事なんでしょうか。

おそらく大勢の人にとって二例の中間なのでしょう。では、そもそも僕自身はどうなんでしょうか。物語に対しては感情移入しています。アクション映画を見てドキドキハラハラするのはそれでしょう。かといって、例えば主人公と一緒に怒ったり悲しんだりするかというとそこまでではないように思います。

自分の気持ちを分析してみると「主人公にとっていいようになればいい」という思いを持って読視聴しているように思えます。怒っていれば怒りが解消されればいいと、悲しんでいれば悲しみが癒やされればいいと思っているのです。

このあたり、大勢の人にとっても気にして考えないと分からないような気がします。例えば Twitter のアンケートに気楽に答える際にはそこまで考えません。事前に十分な分析をして答えを用意している人は少ないように思います。

そう考えると、(世間的な)感情移入に関するアンケートの結果というのは、元々の信憑性の低さも手伝ってかなり当てにならないような気がします。であれば、世の人々がどのくらい登場人物に感情移入しているのかは謎のように思います。