カメリアの記事

意味があることやないことを綴ります

分からなくなってきたので物語ハウツー本の要点をまとめた

制作の始めはおよそ下のことについて考える。

  • キャラクター
    • キャラクターの欲求を作る
    • キャラクターが必要としているものを作る
    • キャラクターの価値観を作る
    • キャラクターの欠点を作る
    • キャラクター同士の対比を見せるように作る
  • ストーリー
    • ストーリーを一言で言い表す
    • ストーリーの終了状態を作る
    • ストーリーの始まり(初期状態を示す展開)を作る
    • ストーリーの出来事を作る
  • プロット
    • キャラクターの中の精神的葛藤、決断を作る
    • 気になる導入部を作る
    • 主人公の欲求と対立を明確にし、セントラルクエスチョンを打ち出す
    • キャラクターの魅力を引き出すシーンを早期に設ける
    • プロットにはメリハリを付け、強力な転換点を作る

 

キャラクター

キャラクターの欲求を作る

  • 物語の終わりで達成できるか否かというセントラルクエスチョンの対象となる欲求を作る

キャラクターが必要としているものを作る

  • キャラクターは無自覚だが本当はそれを必要としている、というものを作る
  • キャラクター・アーク(変化)に通じるもので、必要を満たすことで欲求が叶えられることが多い。例えば「孤独に育った主人公は予言の勇者だとされて魔王討伐に赴く。このとき主人公は孤独を埋めてくれると信じて栄光を欲する。つまり魔王の討伐が欲求となる。だが、本当に必要としていたのは旅の中で深めた仲間との絆だった」など

キャラクターの価値観を作る

  • 大きな価値観、例えば「何でも前向きに捉える」「仕事は適当に」「貪欲は善」などを作る
  • 少し細かな価値観として「鶏肉は下賎」「ダイヤモンドよりルビーが好き」などを特徴としてもいい

キャラクターの欠点を作る

  • 「意気地なし」「破廉恥」「粗野」などの積極的に悪いといった欠点もいいし、「積極性の欠如」「自制心の欠如」「洗練性の欠如」のように表現を変えることでイメージに合うこともある

キャラクター同士の対比を見せるように作る

  • キャラクターの要素である容姿や性格はキャラクター同士を対比させることで際立たせる
  • 特に主人公を中心に対比で際立つよう各キャラクターを設計する

 

ストーリー(おおすじ)

ストーリーは全体を一言で言い表せるようにする。そうしないとまとまらない。また、「◯◯が紆余曲折の後に◯◯する話」のように言い表したとすると、紆余曲折の部分をプロットで作り上げる。プロットが面白くても、意図せず「結局それかよ」などと間抜けにならないようにする。

ストーリーの終了状態を作る

  • つまり「愛は現実の前に破れた」のか「主人公は最強だった」のか、ストーリーの核心となる部分を作る
  • すっきり終わるのか、モヤモヤと後を引くのか、読後感を意識した展開を描く

ストーリーの始まりを作る

  • ストーリーの紆余曲折と終わりに向けて、初期状態がどうであるのか示すための物語を作る
  • ストーリーの終了状態と異なる点が分かるように示しておく
  • 魅力的に描く

ストーリーの出来事を作る

  • ストーリーの終了状態を示すのに最適な出来事を作る
  • しばしば試練を乗り越えることが必要で、その紆余曲折をプロットで作り込む
  • ストーリーの方向性に合っていることはもちろんだが、ドラマ性があり興味深く感じるようにする

 

プロット

プロットはストーリー(おおすじ)を成り立たせるための段取り。同じストーリーでもプロットによって盛り上がるかどうか、十分に伝わるかどうかが異なる。ストーリーを伝えることが役割であるため、間接的にすらストーリーに寄与しない展開は避けるべき。

キャラクターの中の精神的葛藤・決断を作る

  • キャラクターは自身の中で精神的葛藤を乗り越えて決断する
  • ここが物語の中心(=精神的クライマックス)になる

気になる導入部を作る

  • 最初のシーンから引き込まれるようにする
  • ジャンルに合わせて気になることが起こるようにする

主人公の欲求と対立を明確にし、セントラルクエスチョンを打ち出す

  • 基本かつメインの興味として主人公の欲求が叶うかどうか(セントラルクエスチョン)があるが、これを早期に打ち出して物語に釘付けにする「想いが通じて愛し合えるのか」「世界の平和は守られるのか」「大会で優勝できるのか」
  • 主人公の欲求と対立・葛藤するものを明確にする「恋のライバル、現実」「世界征服をたくらむ皇帝、魔王」「強豪校、チーム内の不和」

キャラクターの魅力を引き出すシーンを早期に設ける

  • 基本かつメインの興味としてキャラクターの魅力があるが、これを早期に打ち出して物語に釘付けにする
  • 魅力的な特徴が出るシーンを作る

プロットにはメリハリを付け、強力な転換点を作る

  • 主人公に感情移入するとついうっかり主人公に都合のいい展開を夢想してしまうため、意識的に順調・不調や受動的・能動的などのメリハリを付ける
  • メリハリが入れ替わるときには青天の霹靂のような転換点(=プロットポイント)を設けてメリハリをさらに強調する
  • 意識的に強烈にしないと必ずなめ取られたソフトクリームのようになめらかになってしまうため、とにかく気持ちを強く持つ