小説家は、例えばキャラの性格を言葉にしなくていいんです。物語にして伝えるから。物語そのものはもちろん言葉で伝えるのですが、性格自体を言葉で表す必要はないように思います。
描く
コピーライターなら言葉にしないと始まらないのですが、小説家は違います。語るのではなく描くのです。ストーリーの中でどんな言動をするのか、もっと言うとどんな決断をするのか、で描くのが小説家ではないでしょうか。
しかし
反面、キャラの性格を表す一言というのはとても有用です。キャラの登場の際に「ソーダ水のような少女だった」などとするとノスタルジックな雰囲気とともに爽やかですっきりした性格がよく伝わってきます。言葉にするテクニックは役に立つのです。
とは言え
小説は「詩」という側面はありますが、まず第一に「物語」なのではないでしょうか。物語とはつまりストーリー(ナラティブと言うべきかもしれませんが)です。ウマい言葉を使う前に、ウマいストーリーを描きたいな、と思います。